水曜日, 12月 01, 2010

本:地球温暖化スキャンダル

 個人的に最近の天候は100年単位のスパンで見たときは異常気象だとは思うが、地球温暖化だといわれるとどうかなぁ?と思っていた。
 ということで、かなり怪しいタイトルのこの本を借りてみた。

 内容はスキャンダルの暴露本。もう少し正確にいうと暴露されたメールやらデータ・プログラムの解説本。スキャンダルの内容というのは、「気心の知れた少数のエリート集団が、ひたすら自らの研究費や立場を守ろうと、ときにはたぶん無意識のまま」とここまではよくあるお話。ただちょっと違うのは「世界の人々に重い荷を負わせる話の筋書きを、勝手気ままに作ろうとしたのだから」(pp4 序章より)。

 この本を読むと、地球温暖化とその原因が二酸化炭素の増加という話は全くでたらめだということがわかる。まぁ、世の中でたらめな話であふれているから(たとえば日本の政治家の経済・外交政策とか)それ自体はめずらしくも無いのだが、地球温暖化関係は世界で100兆円規模の金が動く(pp200)。それがごく一部の人間たちのでたらめを積み重ねたものが根拠になっていたというのだから、あきれるしかない。

 一部の科学者たちの嘘を暴いたのが、インターネットの力だというのも面白い。世界中の在野の一流の頭脳が集結して象牙の塔をへし折ってしまった。
 久しぶりにインターネットの良い面を見た気がする。

 と、この記事を書こうと思って wikipedia を調べると、この本の主張は全くでたらめと書いてある (w。英語版と比べて日本語版の文章量がずいぶん少ないのが気になるが(この本も英語版では紹介されているが、日本語版では紹介されていない)、結局はっきりしたのは、もう何を信じたらよいのか全くわからない、ということである。

 このスキャンダルではかなりの量のメールやらデータ・プログラムが公開 ftp サーバーに zip の形で流失したそうで、探せばアーカイブそのものも見つかりそうだし、根拠になっている論文は公開されているだろうからこれも探せば見つかるだろうが、そこまでして自分で調べる気にはならない。
 
 この本では明らかに正しくない、間違った結論に従って世界が動くのはまずいが、科学が信用されなくなって全く何の対応もしないのもまずい、と書いてある。
 この本が出てから一年弱。正にそんな状態になってしまった。

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 オイラが小学生のころは、「もうすぐ氷河期がくる」といわれていた。ほんの 3-40年前の話である。
 それが舌の根も乾かぬうちに -- 千年二千年、あるいは一万年単位の話をしているのに、たった 3-40年で180度変わるような話は、ハナから信じる気は無かったのだが。
 
 

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