土曜日, 9月 23, 2023

本:神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜2 湯煙の蹉跌

 神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜が面白かったので、その2を図書館で借りてきた。自分の予約リストがいっぱいだったのでちょっと間が空いたが、予約したらすぐ届いた。

 前の話が4月1日から始まっていたが、これはそれが終わってから1-2週間後の話。その年の2月にあった温泉での殺人事件の話なのだが、捜査に行き詰まり温泉ヲタクに話を聞こうということで主人公のところに話が回ってくる。前回と異なり、早い段階で殺人トリックの謎は解かれ、犯人らしき男も出てくる。あとは、犯人探しと動機の解明。ここは温泉ヲタクの話を聞きながら読者が推理していくことになる。ちなみにトリックの謎解きでは、え?なんでそこに気が付かないの?という穴が謎解きの最後の最後まで解かれず、凝りに凝ったトリックで大きな穴の開くタイプか?とおもったら、その場できちんと解決した。もしかして作者はそれを狙ってやったのかもしれない。

 ヲタクが延々と話す中から謎解きをするというのは前話と同じなのだが、今回は前話ほど楽しめなかった。理由は自分が地理に弱いため。全国各地に点在する温泉の話がたくさん出てくるが、単語の羅列以上の情報がほとんど読み取れない。特に最後のアリバイ崩しところは、箱根の地図を一枚入れてほしかった。

 あと、最後のアリバイ崩しでの移動速度が速すぎる。地理的関係は動かせないから、作者は知っててやったんだろうが、懇親会を1時間から1時間半にすれば辻褄はあうんだから、それぐらいずらせばよかったのに...。

 このシリーズ 、5巻まで出ている。3-5巻は図書館に一冊ずつだが予約も一桁なので、図書館で全巻制覇できそう。