サブタイトルは「自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?」。50代フリーランスプログラマとして気になる内容だったが、この本では「自由業」と「自営業」は明確に別物だった。
著者の竹熊健太郎は、代表作「サルまん」の記憶が少し残っていたのでふざけたというか、今はやり軽いの内容の本かと思ったら、真面目な本。
この本でいう「自由業」とフリーランスプログラマの「自営業」は別物だが、発注元の若い担当者が自分の親と同年代かそれ以上の年齢の相手を仕事で使いたいかといえば、確かに他に選択肢があれば選ばないだろう。
あと、会社勤めに向かない人が、なるべくして自由業になったという話も、年代が近いので何となく腑に落ちる。
後半、マンガ編集者としてネットを使って新しいやり方を模索していることが書かれているが「重版出来」のエピソードを思い出せる内容がいくつかあって面白かった。著者の見立てが正確というか、マンガ業界自体が世の中の変化についていけない、厳しいところに来ているのだろう。
年代の近い同業者のインタービュー記事が内容の半分ぐらいを占めているのだが、フラッシュでアニメを作っている人の話が気になった。Flash自体がなくなりつつあるのだがこれからどうするのだろうか?Flash のファイルが成果物ではなく、Flash で作ったアニメが成果物なので Flash を使い続ける手もあるが、新しいものに乗り換えるのか、乗り換えるとしてその学習コストは回収できそうなのか聞いてい見たい。
あと、年代はわからないが、インターネット時代の自由業の成功者と思われる「いらすとや」の作者の方のインタビューが読みたかった。
期待した感じの本ではなかったが、なかなか面白かった。
0 件のコメント:
コメントを投稿