土曜日, 4月 08, 2023

本:限界ニュータウン 荒廃する超郊外の分譲地

  限界ニュータウン探訪記というブログがある。SNS を見ていると、時々リンクが張られていて読みに行くことがあるのだが、内容と文章が自分の趣味に合うのか、行くたびに長い時間読む耽っていた。このブログの著者が同じネタで本を出すというので図書館に予約。半年ほど待ってようやく回ってきた。
 
 内容はブログをベースに大幅に加筆修正という感じ。ブログを一通り読み込んでいて、著者の動画やネット記事も一通り見ているが、それでも中々に面白かった。
 高度成長期に地価高騰を期待して千葉県北東部に粗製乱造された住宅地をメインに色々と調べて書いているのだが、歴史的な流れあり、実際に住んでのメリット・デメリットあり、将来に向けての提言あり、関係者へのインタビューありと盛りだくさん。
 


 あまり人付き合いが得意ではないので、田舎でのんびり暮らしたいと思ったこともあるのだが、田舎は人間関係が都会よりもキツいらしいので無理っぽい。この本によれば、限界分譲地は自治会もなく、家もまばらで近所付き合いも不要ということで心惹かれたが、その分インフラ整備というか雑草の草刈りとか側溝の清掃とかを自分でやる必要があるそうで、それはそれで面倒くさい。やはり、古い単身者マンション当たりの方が向いているのだろうか。
 
 漢字のひらき方に不自然なところがいくつかあった。著者のブログにも web 記事でも特に無かったと思うのだが、なぜ書籍でこんなことになったのか。初めて知った出版社の本なのだが、編集さんにはもうちょっと頑張っていただきたい。(例えばp125では「肥料の臭い」、p126では「牧場近くの(略)においにかんすることなので、」)

 この本、2022年10月5日が初版で、図書館から借りた本は2022年11月16日の3刷である。こんなマイナーな分野の本が売れるのは意外。タモリ倶楽部が続いていれば出演できたかも...


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