火曜日, 6月 18, 2024

レビュー:NEC VersaPro タイプVS VKT12/SG-5 PC-VKT12SGG5

 Let's note CF-XZ6 を買ってから、ちょっとしたパソコン作業はノートPCを使ってダイニングテーブルでするのもよいかなと思うようになった。リビングにはデスクトップPC+42インチディスプレイがあるのだが、 毎朝測った体重をgoogle スプレッドシートに書き込んだり、ちょっとしたメールの返信を書くのにデスクトップPCを立ち上げるのは大げさな感じもしていた。

 数日CF-XZ6を使ってダイニングテーブルで作業をしてみると、簡単な作業なら特に問題はないことが分かった。そうなると今度は、いままでタブレットで見ていた動画をPCで見られないかと考えるようになった。今はダイニングテーブルの左隅にタブレットホルダーを固定して、そこに10インチの Android タブレットを置いて動画などを見ている。ダイニングテーブルにPCがあるなら、正面にPCを置いて12インチのディスプレイで見たいと思ったのだが、CF-XZ6ではちょっと問題がある。問題1・CF-XZ6は画面が3:2なので、動画を再生すると12インチよりも小さくなる。問題2・CF-XZ6を普通に使うとキーボードが前面を占有するのでテーブルの使える範囲が狭くなる。タブレットとしてキーボードを外すと単体では立たない。問題1のせいで Android タブレットと動画の表示面積が変わらないぐらいなりそうなので、無理に問題2を解決してもメリットはない。ということで、なにか良いものは無いか?と気にしていたら、出物を見つけた。

 キーボードとクレードル付きNEC製2-in-1 Core i5タブ中古が11,800円!。スペックは【Core i5-7Y54(1.2GHz)/8GB/256GB SSD/Win10Pro】で液晶は12.5インチ1920x1080IPSグレア。これなら、普段はダイニングテーブルにクレドールに立てて置いておき、使うときだけキーボードを開くということができそう。あと、電源がUSB-Cなのもメリット。最近車中泊をしているのだが、動画を見るための Android タブレットと何かのためにとノートPCを積んでいくのだが、これがあれば車の中でも充電が簡単なので Android タブレットなしで行けそう。なによりクレードルとペン付きで11,800円とお安い。6/13の午後に販売サイトを開いてみると、その時点で通販在庫は10。焦って買うと後悔することが多いので一日我慢して明日も欲しかったら買おうと思っていたのだが、夕方見ると在庫が8、夜見ると在庫が5になっていて、ここで我慢できずにポチる。送料640円で総支払12,440円。CF-XZ6の送料が 2,280円だったので、こちらはずいぶんと安い。

 6/13の夜に注文して6/14発送、受取は6/16。届いたものはピカピカで使いこんだあともなくちょっと驚いた。スタンドとクレドールとの接合部分に少し塗装が剥げた部分があるが、他は傷らしいものもなく、キーボードにも使いこんだあとが全くない。これでCランクか!?と思ったら。キーボード左手前の合皮が一部剥げていた。使い込んでいるうちに擦れて剥げたという感じではなく、なぜここだけ?とちょっと不思議な感じ。まぁ、とにかく外観はかなりの良品だった。

 で、使ってみて。 まずは Windows の再インストール。販売店を疑っているわけではないが、念のため。で、これに時間がかかった。測ってはいなかったが CF-XZ6 の2-3倍はかかった感じ。i5-7Y系はAtomの後継みたいなイメージがあるのだが、やっぱり遅いのか?とちょっと後悔。再インストール後にちょっとWebブラウジングしてみてもちょっと遅い。仕方ないか...と思いつつ、ドライバー類のインストール。CF-XZ6の時は30近くあって多いと思ったが、こちらも20程あってなかなかのボリューム。おまけにインストール方法がバラバラで説明のテキストを細かく読まねばならず、合計で3時間ほどかかった><(CF-XZ6は、バッチファイルを使ってインストール方法を統一していたので説明のテキストはざっと見るだけでよかった)。ドライバーを三つほど入れたところで動きが軽くなったのでドライバーが効いたのか?とおもったのだが、どうやらそうでもなかった模様(後述)。

 それで、使ってみてだが、フル画面で動画を見ると途切れる、それも頻繁に。i5 だけど 7Y だからCPUパワーが足りないのかな?と思ったが、2万円以下で入手できるAndroidタブレットが同じ解像度で問題なく再生しているのだから何かがおかしい。タスクマネージャーで調べると、CPU利用率が50%を超えていない。CPUクロックも1.6GHzをちょっと超えるぐらい。インテルのサイトによれば i5-7Y54 のクロックは最大3.2GHzまで上がるはず。なぜ...?、と思ったら、筐体の裏の右側がかなり熱くなっていることに気が付いた。耳を澄ませてもファンの回っている音は聞こえない。よく見ると放熱用の開口部はなく、コネクターなどにはカバーまでついている。どうもCPUの熱を外部に逃がせないためCPUの温度が上昇し、そのためにCPU利用率が上がらず動画が途切れているようだ。暫く放置して筐体が冷えた後に動画を再生すると途切れることもない。タスクマネージャーを見ているとCPUクロックが2GHzを超えることもある。OS再インストールに時間がかかったこと、再インストール直後に動作が重く、ドライバーをいくつか入れたところで動作が軽くなったのも、インストルー中はCPU負荷が高いために発熱量が多くてCPU利用率を上げられず、ドライバーインストール中はCPU負荷が減ったためにCPU温度が下がってCPU利用率が上がったことが原因だったと考えられる。

 いわゆるSurface対抗機で重たい処理を快適にできることは期待していないが、動画のフルスクリーン再生ぐらいで途切れることはいただけない。放熱ファンといわずとも放熱用の穴を開けるだけでもだいぶ改善されると思うのだが、防塵性能を上げるためか、放熱用の穴がないだけではなくコネクタ等の開口部にカバーまでつけている。タブレットなので屋外やほこりの多い場所でも使う可能性があることを考えるとわからなくもないが、シャンパンゴールドの本体色を含めて外装に高級感がありすぎてオフィス以外でハードに使うところがイメージできない。なんか、こう、バランスが悪い。

あと
  • スピーカーからの音量が小さい。ステレオスピーカーで音質は良くはないがCF-XZ6よりはマシ。ただ、ボリュームを最大にしても音量が小さすぎて、家で動画を見るのも苦しい。bluetooth 接続のヘッドフォンでも音量が小さい
  • 画面が筐体の真ん中にない。クレードルに取り付けた状態で、上に少しずれている。クレードルに取り付けて使うには最適なのだが、手に持つとちょっと違和感がある
  • タブレット単体で重い。カタログ値で879g。CF-XZ6が0.59kg、普段使っている Android タブレットが 500gぐらい。片手で長時間使うのは無理そう
  • Android hello は使えない。CF-XZ6が対応していてなかなか便利だったので期待していたのだが残念
  • LTE に対応しているっぽい。販売サイトに記載がなかったのでちょっとうれしい
  • バッテリー・リフレッシュ&診断ツールを試したら「バッテリー性能は良好です。」とのこと。バッテリーの性能は最低でも半分以上残っているそうな
  • キーボードはいい感じ。キーピッチが19x16mmで縦方向が狭めでキーを強く押すと少し凹むが、主なキーのキートップのサイズはほとんどが同じで('\'キーだけ幅が半分くらい)キーストロークは最低限確保されていて、何よりキータッチがパンタグラフ感があり、ラバーフィールのCF-XZ6より好みに合う
  • キーボードは物理的に接続するタイプで、クレードルに本体を置いた状態で付けたり外したりができない。bluetooth 接続にしてクレードルに置いたまま付け外しができればよかったのだが
  • タッチパッドは小さめだが、滑らかに指が動き思った通りに操作できる。相性がいい
  • ペン付きだが、まだ試していない

といったところ。 

 このマシンを使い、1.5時間ほどかけてこの文章を入力したが、なかなか快適だった。そう意味ではいいマシンなのだが、期待しているのはそこではない。

 スペックと付属品を見て「安い!」と思ったのだが、値段なりというところか。

追記
 動画が途切れる原因判明。動画を再生しながらタスクマネージャーを見ていると、CPUクロックが0.39GHzまで下がると動画が途切れ、そのあとクロックが上がり、またしばらくするとクロックが下がって動画が途切れる、を繰り返していた。CPU のクロック制御では苦労したことがあるので色々調べてみたが情報が無い。動画再生時のCPUクロック制御に問題があることは間違いないのだがBIOS、OSレベルでは問題がないということだろうか?そうすると...、考えられるのは再生ソフトということになる。途切れる動画というのは Amazon Prime なので、再生しているソフトはブラウザで Firefox。いまどきブラウザの動画再生機能にバグがあるとは思えないが、念ため Edge で再生すると途切れない。CPUクロックも1GHzを下回ることはない。何のことは無い、Firefox の不具合だった。

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