水曜日, 7月 03, 2024

本: プロジェクト・ヘイル・メアリー  上

 どこで知ったかは忘れたが、図書館から予約が回ってきたので読んでみた。同じ作家の「火星の人」が面白かったので読んでみる気になったのだと思う。

 最初にロケット図が二つ出てきて、宇宙モノだということがわかる。まぁ、表紙も宇宙服を着た人が宇宙を漂っている図なので最初から宇宙モノと見当はついているのだが。ちなみに登場人物一覧はない。冒頭、どうやら人工冬眠から目覚めるらしいところから話が始まる。その影響でなぜそこでそんなことになっているのか記憶が無く、少しずつ過去の記憶が戻ってくるのがそれが良い塩梅に物語を進めていく。緻密に構築された物語と文字通りのサイエンスフィクション、軽い文章は出来の良いなろう系小説を思い起こさせるのだが、作者が初めて書いた小説「火星の人」は、最初Web上で発表され、次にkindle版、書籍版となり世界的な大ヒットとなったそうなので、アメリカ版の成功したなろう系作家みたいなものだから、読んだ感じが似ているのも当然か?あるいは、翻訳家がなろう系に寄せたか?ただ、50ナノメートルは10ミクロンの2000分の1などという誤った記述もあり(p80)、校閲も軽い感じでやったのだろうか?誤字らしいものは見当たらなかっただけにちょっと残念。がんばれ、早川書房。

 なろう系らしく密度は低いがすらすら読める。寝ないで読むほどの面白さはなかったが、それでもハードカバーの300ページ強を三日で読み切った。下巻を予約したのだが、在庫数7に対して予約数36。さて、上巻の内容を忘れないうちに回ってくるだろうか...(意訳:2000円近い金を出して下巻を買ったり、根性出して立ち読みをするほどにはおもしろくはなかった)

0 件のコメント: