そのまま一気読み。
面白いは面白いが、なんとも変わった小説。東海地震について、過去の地震から将来の地震までを語ったり、東海地震が起きたときにどんな被害が予想されるか、はたまた暴力団の地上げのやり方まで、半ば無理やり押し込んである。そのせいか心理描写が非常に貧弱で、読後は小説を読んだというより、薄い新書を 2-3 冊読んだ気分。
復讐の相手があまりに間抜け(東海地震直後に事務所の近くに恨みを買った相手の車(それもランクル)が2台とも止まっていることに気づかないか、普通?)だが、考えてみると主人公も結構間抜けだったし、ラスト近くにどんでん返しもあったりで結構面白かった。
そうそう、日本の原発の燃料棒が熱で崩壊するところまでいったのを読んだのはこの小説がはじめてかも。
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図書館で本棚の隣にこの作者のデビュー作「死都日本