土曜日, 1月 01, 2011

本:フラット化する世界 (上)

 下巻を読み終えてから、2ヶ月、途中何冊か読んだが、ようやく上巻を読み終えた。下巻は「フラット化する社会に対してどうすれば良いか?」がメインだったが、上巻は「これがフラット化する社会だ!」。こちらも中身が濃く新書4-5冊分はあり、とても細かいことは覚えていない。
 が、著者が5年前に書いたことはおおむね当たっていて、明らかに外れていると思われるのは、チャイナリスクが異様に大きくなってしまったことと、ウォルマートと提携した西友がいまいちパッとしないことぐらい。

 日本語という壁のおかげで外からのフラット化の影響が出るのに少し時間がかかったが、今となってはその壁が中から外にでるのに大きな障害になってしまっている感じ。
 何年か前に、大手コンピューターメーカで四半世紀以上システム開発をしている友人から「中国の会社を使うのはなかなか大変だ」という話を聞いていたが、今年は勉強会で知り合った札幌の開発会社に勤める若い人からも同じ話を聞いた。今の勤め先に最近入った人の話では、今オイラのかかわっているケータイゲームのソフトも大手は中国に外注に出しているとか。なにせ向こうは十万人に一人の天才が一万二千人もいるのだから、まともにぶつかったら太刀打ちできるわけが無い。

 サバンナでは、シマウマは一番足の速いライオンより早く走らねば生き残れず、ライオンは一番足の遅いシマウマより早く走らないと飢え死にしてしまうそうだ。
 年を食ったシマウマは、まっすぐ走ってはライオンから逃げ切れない。横に飛んで知恵を絞って道具に頼ってなんとか生き延びよう。

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 この本、日本語が微妙に変。気づくの時間がかかったが、そのせいでかなり読みにくい。この接続詞は、英語で何の単語を使ってるの?とか、英文でなんて書いてあるの?というのが時々出てくる。特に技術的な話題になるととくに顕著だった気がする。

 増補改訂版が出ているのだが、これだけ時間のかかる本だと読み直そうという気にはならないなぁ...。
 

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