日曜日, 10月 18, 2015

本:ピープルウエア(新装1版1刷)

 ふと思い立って、まだ読んでいなかった、ソフトウェア開発の古典の一つを図書館から借りてきて。
 
 技術よりは人間に焦点を当てた本と聞いていたので楽しみにしていたのだが、読んでいくうちにどんどん違和感がたまってきた。


 作業環境は静かな方がよい、というのはわかる。電話での作業中断は最悪、というのも異論はない。しかし、電話に一方的に出ないという対策はいかがなものか?単にそれやってしまうと、かけてくる側の仕事が進まないのでは?
 周りの影響を受けない静かな環境とうのも、XP あたりのチームの「空気」を読みながら、という考えとは明らかに矛盾する。
 机は窓に向けたほうが良い?著者は、南窓につけた机で仕事をしたことが無いに違いない。(P76)
 なぜ、エンジニアの仕事はマネージメント方向へ移っていくのが前提なのだろうか?(P172)

 いろんなことを断定的に書いているが、素直に信用できなことが多すぎる。
 
 だいぶ頑張って読んだが220ページまで読んだところで限界。
 
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 あと、「著者注」へのリンクが明らかに手抜き。読んでいて、いろいろなことを断言しているけど、全く根拠が示されていないなぁと読んでいたら、最後の方に「著者注」のページがあり、そこにはなんと、ページ番号と「著者注」の内容が羅列している。本文と「著者注」前に行ったり後ろにいったりしながら見ろということか?というか、7割方読み終わってから気付いたのだが、もう一度最初から読み直せと?
 その上「著者注」に書かれた出典が、[DeMarco 1977]のように[姓 年]の形で書かれていて、それをもとに参考文献のリストから探し出さなくてはならない。
 
 明らかに製作者側の手抜きだろう、これ。「まえがき」で宣言したからと言って許されることでもあるまい。

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 なぜこの本がそれほど話題になっているのか謎。期待が大きかった分、久しぶりに時間をどぶに捨てた感が大。

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