だいぶ前に流行った本。近所の図書館の新書の棚にあったので借りてみた。
著者は実年齢56歳だが、脳年齢38歳、骨年齢28歳、血管年齢26歳で、体だけではないのだが、その若さを保つために実践していることが書いてある。
まとめると(あとがきより)
・早寝早起き
・完全栄養の摂取と1汁1菜で腹6分目
・薄着をして体の内面から温める
・朝1杯の濃い目のゴボウ茶
・たくさん歩いて電車では座らない
・スキンシップや感謝の気持ちを大事にする
と、ちょっと偏より気味
偏っていること自体はまぁ良いのだが、 まず、 説明についてはほとんどが断定的に語られているのに、出典があった記憶がない。参考文献も一冊もない。これでは内容が正しいか確認しようがない。
コレステロール(pp65)やプリン体(pp174)の食品からの摂取量と影響については情報が古い。出版時期を考えれば当時の医学的常識として仕方ないことかもしれないが、これらについては著者独自の考えがなにもないということ。
脈拍のところで「通常、大人は一分間に50回くらい拍動しますね?」(pp193)とあるが、60回よりすくないと徐脈である(こういうのは校閲に引っかからないのか、講談社+α新書!)。で、人間の心臓は一生涯の間の拍動数は20-30億と決まっているから、スポーツをして脈拍を上げると早死にすると書いているが、体を鍛えると安静時心拍数が下がることを無視している。
野菜や果物の皮は防菌・防虫・創傷治療・抗酸化作用があるので、皮ごと食べましょうと書いてある(pp161)。食物はタンパク質、脂肪やデンプンより、さらに分解しないと吸収できないのだが、そこまで細かく分解されても本当にそんな効果が得られるのか??
全体的にはよさそうなことも書いてあるのだが、医学的に怪しことがこれだけ書いてあると、ほかの部分もとても信用できない。
唯一、無条件で見習いたいのは、若いころはワイン一本位平気で飲めた著者が、芋焼酎のゴボウ茶割り1-2杯で楽しく酔えることを自慢していること。(pp187)
もう若くないんから、素直に酒量は減らそう ><
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