金曜日, 8月 10, 2018

体組成計、壊れた、で直した。

 昨日の夜、突然、どこからともなく「ピ」「ピ」と音がした。「ピ」系の音を出す電子機器は家の中にたくさんある。その中でもよく聞く音だが、意外なタイミングで意外な方向から聞こえてきた。なんだろうと探してみると、毎朝使っている体組成計の音だったらしい。
 らしい、というのは、体組成計の電源を入れても、いつもの「ピ」という音がしなかったから。要は動かない。軽く10年以上は使っている古いもので、ここ数年は電池の接触不良で動かなくなることが何度かあったので、今回もそれだろうと電池を外したり入れたりしたのだが直らない。夜も更けていたので、その時はそのままにした。

 夜中、夢うつつの中で「ピ」「ピ」と何度か音が聞こえていた。どうも調子が悪いらしい。

 そして朝。いつものように体重を計ろうとしたら動かない。今回は念を入れて電池の出し入れをしたがダメ。電池を交換したがダメ。

 古いものだし新しいものを買うかと調べると、一番安いのは 3千円弱、一番高いのは 4万円弱。 10倍以上値段が違う。こうなってしまうと何を買えばよいのか迷って時間がかかるタイプなので、面倒くさくなってしまう。

 google 様に 「タニタ 体重計 分解」で調べてもらうと同じような機種の修理記事が見つかった。読んでみると、意外と簡単にバラせそう。なので、バラしてみた。バラす途中で時々「ピ」と音がして LCD に表示が出ることもあったのだが、直ったかと思って操作してみると、直っていない。接触不良を疑ってあっちこっちの配線・コネクタを調べてみたが異常らしきものは見つからない。基板を外して目視でチェックしたがはんだ付け不良らしきところも見当たらない。さて?と思い、基板上で電源電圧を計ってみると4Vしかない。単4×4本、それも新しい電池だから6V以上はあるはず...、と思い電池の接触部分を入念にこすってみると基板上の電源電圧が6Vになった。そして正常に動き出した。
 極微小電流しか流れないし、何年か前に液漏れしたこともあったし、そのせいで電池の抜き差しぐらいでは直らない接触不良になってたものと思われる。

 最初にチェックしたところだった。もう少し注意していればバラさなくてよかったのに orz

 しかし、バラしたおかげでいろいろと面白いものが見られた。電気部品の乗った基板は面実装基板で、古い割にはかなり小さな 0603 あたりの部品を使っていた。はんだ付けもきれいで部品も曲がってついているものは見当たらなかった。筐体の構造が素晴らしく、ネジをほとんど使っていないのに頑丈な作り。足で蹴飛ばすスイッチがあって、どういう作りになっているか気になっていたのだが、特殊なスプリングと安価なタクトスイッチを組み合わせた実に凝った機構だった。こういうのは中国企業にはなかなか真似ができないのではないだろうか?

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 タニタの公式サイトにはこの体組成計についてなにも残っていなかったが、価格.com にページが残っていた。登録日 2003年11月5日。14年ぐらい前に買った製品ということになる。それがまだ、だましだましとはいえ動く。

 恐るべき、日本製品のクオリティ。

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