なかなか面白かった。ただし、タイトルには偽りありで CD 以降の音楽市場の変遷というか現在の音楽事情、戦前から現在までの出版業界事情、最近の地方都市の若者気質などが非常に面白かった。2011年新聞・テレビ消滅と同じ著者だが、あっちで出てきた話はあまり出てこなかった(と思う)。
この本では出版業界は音楽業界が CD からネット配信に変わったように後を追う、と書かれていたがそれはどうかな?と思う。音楽は、少なくともポピュラーは一曲が5分程度で終わり「ながら」消費ができる。本の場合は星新一のショートショートでもない限り5分では読み終わらないし「ながら」消費ができない。歩きながら音楽は聞けるが本は読めない(除く二宮金次郎)。音楽はたいてい何度か聞くが、ほとんどの本は一度しか読まない。
単に出版業界が音楽業界の後を追うとは思えない。
しかし、街中に小さな本屋がほとんど無くなり、郊外型の大型書店の品揃えがほとんど同じことを考えると、出版業界の先行きが暗いことは間違いない。
ま、個人的には最近図書館をフル活用しているので当分読む本についての心配は無いのだが。
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