なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?
なんとも読みにくい本。借入金が八億から10億に増えたと書いたそのすぐ横で借り入れ元本は増えていないとか書かれていて、完全に意味不明。立ち読みしていてここで引っかかって読み進められなかったことを思い出した。話言葉で読みやすさを狙ったのだろうが、専門用語がろくな説明もなくポンポン出てきて逆効果。ざっと流して読んだが、自営業って税金を減らすやり方がたくさんあるらしい、という、なんとなくわかっていたことがどうも本当らしい、程度に思えるだけ。
橘玲の「貧乏はお金持ち」の方がわかり易さでも実用性でも数段まし。商売をしている人ならこんな本より「貧乏はお金持ち」を読むべき。
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
書いたのは「ロングテール」の言い出しっぺの人だそうで、なかなか考えされらるものがあった。情報はタダに、そうでない物(物理的な形のあるもの)はタダ同然になるというのが、大元に流れるスタンス。そして、その状況では google 級のビッグメジャーでなければ生き残るのは難しいと書かれている。オイラの記憶にある電卓の最初の値段が一万円をちょっと切れるぐらいだったのだが、それから約40年を経て、100円ショップに「ちゃんと使える電卓」が何種類も並んでいる。最近の例で行けば液晶テレビだろうか。「1インチ1万円」なんて話はそんなに前ではないが、来年あたりは「1インチ1千円」の声も聞こえてきそう。
それでも巻末にはフリーでやっていけている数多くの中から50例が紹介されていた。果たして新しい一つをオイラが作れるかどうか。ちなみにこの例に挙げられなかった、日本発の技術志向の「フリー」の例を一つ。QR コード。
2011年新聞・テレビ消滅
この手の本は何冊か読んだが、新しい分だけリアリティがある。この直後に「フリー」を読んだのだが、オーバーラップしている部分が多く、「あれ、ここさっき読まなかったっけ?」というデジャブに何度か襲われた。「コンテンツ・コンテナ・コンベア―」理論はちょっとわかりにくいが理解してしまうと説得力がある。現実問題として新聞は秒読み、地上波もいつまで持つやら...。
極北クレイマー
予約していた海堂 尊の本がやっと廻ってきた。週刊朝日に連載されていたそうだが、そのせいかどうかあまり大きな山場もなく、ぶっ飛びすぎた登場人物もなく、ちょっと物足りない気もするが、つまらなくはない。個人的には「ブラックペアン 1988」に出てきた世良先生の消息がわかったのが一番。極北の地で世良-速見のコンビがどんな物語を展開するのか今から楽しみ。それはそれとして北海道育ちの人間としては方言とか、地理的考察のひどさは目に余る。話ぶりから、最初極北市は東北地方にあるのかと思ったぐらい。「だべ」はでてこなし、北海道の人間は本州のことを「本土」とは呼ばないし、札幌・新千歳空港の両方から一時間圏内で雪が多い原野の中にある「市」はない。
ま、そういうところ期待する小説ではないのだが、もう少し頑張ってくれるともっと面白くなるのだが。
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