木曜日, 8月 03, 2023

本:機械仕掛けの太陽

 コロナ禍で twitter で科学的に正しい医療行為について論陣を張っていた、現役医師兼人気作家の書いた本。気になったので図書館に予約して、ようやくまわってきたので読んだ。

 2020年1月から2022年にかけての医療者の奮戦をドキュメンタリー風のフィクションにしたもの。実際に起こったことを背景にしているので、コロナ禍が始まってからいままで起きてきたことを思い出しながら読んだ。結局第9波は始まってしまったようだし、4回目のワクチンの感染予防効果もとうに切れてしまっているだろうし、まだまだ用心が必要だなぁと思う。

 大学病院の勤務医、看護婦、開業医の視点から書かれているのだが、医療関係者は大変だったんだなぁということがわかる。いまのところ病院にかかる機会をあまりないが、お世話になるときは敬意をもって接しよう。

 しかし、タイトルの「機械仕掛けの太陽」だが、コロナウイルスの見た目が太陽に似ていること、ウィルスは生物ではなく自己増殖する有機物なので機械に見立てたことが理由なのだが、エンジニアの端くれとしては他のリソースを勝手に使って自己増殖する物質を「機械」と呼ぶのは違和感が強い。SFじゃないんだから。

 読みやすい文章だったが、読み切るにはちょっとエネルギーが必要だった。推理小説がメインだそうだが、残念ながらそちらを読みたいという気にはならなかった...

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