日々の徒然を

日曜日, 7月 04, 2010

本:勝つために戦え!〈監督篇〉

 映画というのにあまり興味が無く、身銭を切って見に行ったのは2-3回。アニメも、中学生くらいまではよく見たが、高校生になったぐらいからあまり見なくなった。
 それでも押井監督の作品は好きで、金を払って見に行った映画の一本はパトレイバー2、新品で買った映画の DVD はうる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーイノセンスの2枚だけ(あとは中古で買ったレーザーディスクが少々(^^;)。

 そんなオイラの目から見ると、押井守という監督は不思議な人。アニメの世界では世界的に名の通ったメジャーな人だと思うのだが、オイラ的にはしょーもないとしか思えない実写映画を取ったり、かと思えば有名な小説のアニメ化をしたり。

 何がどうなっているのかさっぱりわからない。

 で、この本を読んで押井守が何を考えているのかわかった。

僕に言わせると、勝敗の肝っていうのは「自分が勝っている」という幻想の中にいるかどうかだけなんだよ。
で、自分の好きな映画を撮りつづけられること、が勝利条件らしい。

 なるほど、この条件なら押井は勝組みだろう。この条件だと宮崎駿は負け組みで、ジェームス・キャメロンは次は必ず負けるらしい。
 なぜなら一度大成功してしまうと次はそれ以上の成功を要求され、遠くないうちに必ず壁に突き当たるから。宮崎は、壁を高くしすぎてしまったので、ある時期から連戦連敗。キャメロンはタイタニックを超えるのは無理だろうと押井は決め付けていたが、あっさりとアバターでそれを超えた(これについては押井は負けを認めている)。しかし、アバターを超える成功は、3Dを超える次の飛び道具が無ければ不可能だろう。

 押井は大成功していなので要求される成功のレベルが高くなく、海外での評価の高さが国内でそれなりの権威となり、商業的に失敗が無いのでやりたいことを好きにやれる。なので俺は勝ち、だそうな。
 スカイクローラはオイラ的にはパットしなかった映画(見てないが(^^;)なのだが、NTV の人に言わせると、オリジナル劇場アニメで収支トントンまで持っていけたのは久しぶり、だとか。

 名前も聞いたことも無い海外の監督から、ヒッチコック、宮崎駿、北野武のような誰でも知っている監督までたくさんの監督がを取り上げ、それぞれの「押井守的勝敗論」から見た勝敗や戦略・戦術が語られている。映画論・監督論としてだけではなく人生論としても面白い。

 久しぶりの、手元に置いて時々読み返したい本。

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