橘玲の2002年に出た本の改訂版。図書館で借りてきた。旧版をベースに時代にそぐわなくなった部分を落としたり、解説を追加したり、一部加筆したりしている。
初版はずいぶん面白く、大げさに言えば、読んでいて衝撃があった。すっかり忘れていることがあったり、この考え方はこの本で覚えたのか、というものがあったり、もちろん内容を覚えている部分もあった。
かなり過激で面白い本なのだが、しかし、いまは自分の側の状況がだいぶ変ってしまった。
あまり役に立つことは無さそうだが、古本屋で探して手元におきたい本。
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初版で一番反響があったのはあとがきだったそうだが、さもありなん。自分は、それを読んで積極的にリスクを取りに行くのを避けた。
10年ぐらい前だろうか、冬の寒い朝、札幌駅の地下通路のベンチで、置物のように眠っている人を見たことがある。その日の最低気温はマイナス10℃を切っていて、地下鉄に乗って札幌駅まで来た、自分の足も靴の中で冷たかった。
その人は多分、地下通路が開くまで、コンビニを渡り歩いて極寒の夜を明かしたのだろう。
その後職場が変わり、大通の地下街が通勤経路になった。通勤途中、キャリーバッグを引いた、明らかに旅行者ではない人を時々見かけた。
ダークサイドは近くにある。思い出すのも難しくはない。
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