火曜日, 8月 29, 2023

本:そっか、日本と韓国ってそういう国だったのか。

  久しぶりに韓国絡みの本。確かビジネス系の出版社がサイトで内容の一部を紹介しているので見つけた。サブタイトルが「京都生まれの和風韓国人が40年間、徹底比較したから書けた!」とある。著者は京都で育った在日コリアンらしい。日本人でも京都出身者以外にとってはなかなか難解な文化があると聞く京都で育った在日コリアンなら、いままで読んだ韓国本と違う視点に気づかせてくれるのでは?と図書館で借りてみた。 

 第一章は食や言葉など文化的な違いなどで始まったのだが、まわりに韓国人がいないし、最近の韓国のコンテンツとは全く縁が無いので少々退屈してしまった。第二章以降で日本と韓国の争いの理由について歴史的な経緯なども交えての説明となり、次第に面白くなってきた。
 日本と韓国だけではなく、例えば「これが西洋文化のように『教会で白状したらドンマイ!』で許される文化であれば、失敗してもそれを公に謝罪し、やり直すという文化がもう少し根づいていたはずである。」(p.132)とか、政権が変わるたびに外交政策が大きく変わるのはアメリカなど二大政党制の国では当たり前に起きるとか、日本・韓国以外との比較も少なくない。
 歴史に全く詳しくないので、日韓の交流がずいぶんと昔からあったことや、日韓併合がどんなものだったかもぼんやりとわかった。
 韓国はデモが多いが、お祭り騒ぎ的なものも多く、反日デモはマスコミが騒ぐほど大きいわけでは無いというのは、他で集めた情報と一致する。
 
 内容は全体的に両論併記で中立に見える。見えるというのは、正しいかどうか判断する知識が無いからだ。参考文献も多く紹介されているので、色々と調べていけば中立か否か判断できるようになるだろうが、生憎とこの問題にそれほど興味を感じない。
 
 もし韓国の人や会社と付き合うことになったら、相手の地雷を踏み抜かないために、もう一度この本を読み返した方が良いだろう。
 
----
 長い間殺し合いを続けてきたヨーロッパが、今は EU としてまとまっている。中国はさすがに無理だろうが、それ以外の東南・東アジアの国々も同じようにまとまることは出来ないだろうかと思うことがあるのだが、この本を読む限り韓国と日本が表面上だけでも仲良くするには、もう1-2世代はかかりそうな気がする。

0 件のコメント: