土曜日, 2月 08, 2025

日産の騒動に思う

 3年ほど前に修了したMBA、修論代わりの課題のために自動車業界を色々と調べた。その時にトヨタがマツダ、スズキ、SUBARU の株を持っている理由の一つに、外資による買収対策というのがあると知った。ちなみに株を持っているのは経営支援とかではなく一応持ち合いで、トヨタが株を買ったのと同じ額のトヨタ株をそれぞれのメーカーが買っている。

 資金力の豊富な中国メーカーがその気になればマツダ・スズキ・SUBARU あたりはすぐに買えてしまう。実際 VOLVO は中国資本の会社だし、ベンツの株の2割弱は中国資本が持っている(3年前に課題を書くために調べたときは確か10%弱だった)。中国の大手自動車メーカーがその気になれば、日本の小さな自動車メーカーがあっという間に中国メーカーになってしまうかもしれない。それをけん制するためにトヨタと資本提携して株の持ち合いをしている面があるということだった。ちなみにマツダ・スズキが10%なのにSUBARUがなぜ20%なのかというと、SUBARUは自衛隊にヘリコプターを供給していて日本の防衛産業だから、ということらしい。トヨタのIR関係の資料を調べていて「国策」とはっきり書いてあるのを見た記憶があるのだが、いくら調べなおしても見つけられない。なにかの錯覚だったのだろうか?

 で、今回のホンダ・日産の提携騒ぎである。まさか日産が台湾の会社に買われる可能性が出てくるとは。自動車メーカーがつぶれそうになること自体は珍しいことではない。トヨタでさえ、1949年にかなりまずいことになったそうだし、マツダはフォードに助けてもらった。SUBARU はレガシーがヒットしなかったらやばかったらしい。日産は一度ルノーに助けてもらってそこから立ち直ったと思ったら、今回の騒ぎである。自分が子供のころの日産は不動のナンバー2だったのだが、今は経営状態のよくない三番手。どうもプライドが邪魔してホンダとの提携を断ったらしい。こうなるとトヨタが手を差し伸べるわけにもいくまい。中国メーカーがマツダあたりを無理やり買いに来ることはあるかもと思っていたが、日産がまた海外に買われる立場になるとは思わなかった。
 
 鴻海に買われたシャープは一時よかったがまた沈んでしまった。さて、日産は...

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