月曜日, 10月 26, 2009

本:ハチはなぜ大量死したのか

 いつ予約したのかも忘れた頃、ようやく図書館から回ってきた本。久しぶりに読み応えのある本だった。
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 邦題はあまりにもキャッチーに振りすぎ。原題の Fruitless Fall を直訳した「実りなき秋」ぐらいがぴったり。

 現代の工業化された農業が地力とか水資源の問題で持続可能が難しいということは知っていたが、「受粉のためのミツバチ」というウイークポイントがあるとはとんと知らなかった。
 アメリカの開拓時代、インディアンは「ミチバチを見つけたら、すぐに白人がやってくる」と予想したそうだが、おそらく「銃・病原菌・鉄」を書いたジャレド ダイアモンドもそこまでは気がつかなかったのではあるまいか?

 結局は自然な状態からあまりにもかけ離れてしまって限界を超えたことが原因のようだが、話がミツバチだけにとどまりそうにないところが怖い。

 この間読んでいたマンガで「食糧危機は起きません」などと軽々しく断言していて「WTIが200ドルを越えたら一発だろう」などと突っ込みを入れたが、ハチの大量死(正確には大量失踪)の方が原因として可能性が高そうだ。

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 付録の「ハチミツの治癒力」というのを読んでいて、傷については「うるおい治療」の論理にぴったり合う。馬油よりはこちらの方が手軽に使えそうだ。
 また、ハチミツを使った安眠・ダイエット法は寝る前にハチミツを少しなめるだけと簡単な上に、腹が減ると眠れない・安眠できないし、寝る前に食べると太る・朝おなかがすっきりしないオイラには理論的にピッタリなダイエット法。さっそく一ビン1280円の国産・天然ものハチミツを買ってしまった (^^;。一晩試しただけだが、割と良さそう。

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 翻訳に多少ぎこちなさはあるが、久しぶりに手元に置きたくなった本。

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