土曜日, 10月 30, 2010
本:フラット化する世界 (下)
この間、図書館からの本の供給がストップしたので、手持ちの読みかけの本を引っ張り出してきた。
この本、2006年5月の出版で、確か出てまもなく買い、上下合わせて飛び飛びに 1/3 ぐらい読んだのだが、何せ中身が濃い上に量があり、途中で投げ出していた。
まだ上を読みきっていないのに下を読んだのは、たまたま手に取ったのが下だったから (^^;
上下合わせた全体の主張は、まぁ、今の状況でいえば、中国が世界の工場になっているように、地球上の国と国の間のいろんな意味の垣根が無くなり、世界が一つになりますよ、ということ。
インドや中国の貧しい人たちはアメリカなどから仕事と収入が得られるが、アメリカや日本のフツーの人たちは仕事を奪われるか給料が下がっていくことになる。日本でのここ数年話題になっている派遣切りなどは、まさにこの本にかかれていることが現実になっただけ。
で、下巻は、そんな状況で先進国にいる、普通の生活をしている人々が、その生活水準を守るための収入を維持するためにはどうすべきか、そのためのアメリカの強みと弱みはなにか、他の国ではどうか、フラット化した社会はテロリストたちにどのような力を与えているか、また、彼らにどう立ち向かえばよいか、などが書かれている。
何せ中身が濃く、下巻だけでも最近の新書4-5冊分ぐらいの内容があり、ここにこまごまとした感想を載せる気にはならない。
しかし、読んでいると最近読んだ本 -- フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略・2011年新聞・テレビ消滅 (文春新書)・残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法で読んだ内容が一々腑に落ちる。個人的にも HP のサポートに電話したら、相手が中国人だったこともある。どうやらこの本に書かれた内容は、現実に正しいと実証されているようだ。
であれば、人並みに就職して人並みに結婚して家庭を築き人並みに一つの会社を定年まで勤め上げれば年金と若いときに買った一軒家の不動産値上がり益で老後は安泰、という社会は戻ってこない。
間違いの無い戦略をしっかりと決めてその方向にしっかりと進んでいかなければ、確かな方角に向かって全力で走り続けなければ同じ場所に留まり続けることすら出来ないことは確実。
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しかし、こんな小難しい本が300万部も売れるというのがアメリカの強みなんだろうな、やっぱり。
最近の日本のベストセラーでこんな中身の濃い本が売れたなんて、聞いたことが無い。
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