日々の徒然を

水曜日, 7月 20, 2011

本:有害重金属が心と体をむしばむ デトックスのすすめ


 なぜ牛乳は体に悪いのかのアマゾンのページの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」に出ていたので借りてみた。

 最初の章で、水俣病の歴史や解説から始まり、「終わったように見えるけど、原因となった水銀は環境中にあふれているよ」と脅しをかけ、次の章では「鉛はこんなに危険だよ」、次の章では「カドミウムはイタイイタイ病の原因で、そこらじゅうにあるんだよ」と不安をあおる。4章では「自閉症はこれらの有害ミネラルがかなり影響しているよ」と親心を鷲掴みにしたところで5章からは、自閉症の子供が反応するようになったとか、30年来のしつこい水虫が治ったとかという実例を交えての解説。最後のほうにはデトックスの原理を示すために化学式まで出てくる。

 一般的に認知されていない健康法の本としてはよくあるパターン。重金属の有害性を訴える部分はそれなりに説得力はあるのだが、巻末に参考文献がひとつもない(本文中で紹介する形式でもない)。後半は出典のない図表が出てきたり(図表20,21)、数千人にデトックス療法をおこなって効果の出なかった人はひとりもいない(pp150) (そこまで効果があるなら、なんで保険診療の対象にならない?)とか、「外科医は栄養素チェックの専門家でもありますが、皮膚科医や美容整形外科医がどこまでこの作業を行っているか心配がないとはいえません。(pp183)」と素人でも眉に唾したくなることが書かれている。外科医が栄養素チェックの専門家?内科医や栄養士はなく?百歩譲ってそれは認めるとしても、皮膚科医や美容整形外科医が栄養素の知識について外科医に劣ると判断する根拠は?

 と、事実の羅列が多かった前半に比べて、後半かなり怪しくなるので全体の信用性は今一。重金属は生物濃縮されるから大型魚は食べるなとか、デトックスに効果があるから高そうなサプリメントを飲めとか、実践もしにくい。

 ただ、いまから放射性物質の人体に対する影響を広範囲に調べていけば、10年後にこんな本は書けるかもしれない。

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