ミッドナイトイーグル。
冬山を舞台にしたアクション映画。とくれば思い出すのはホワイトアウト。小説をよんだとき、とうとう日本の小説もここまできたかと感動したのを覚えている。映画は見なかったが、織田裕二は山男には見えないし、ブルース・ウィリスばりのアクションシーンは無理があると思った。
原作は高嶋哲夫。「スピカ-原発占拠-」を読んだときに、原発の稼動状況は海岸の冷却水排水口の温度を衛星なり、航空機からサーモグラフィーで写すか、最悪、沖合いからダイバーが潜っていて調べればすぐわかるだろうに、ともどかしく思ったのを覚えている。結局高嶋哲夫を読んだのはこれ一冊。
主役は燃え尽きた戦場カメラマン。楡周平の描くステレオタイプなカメラマンを思い出してしまった。
一番の心配は2時間以上座っていられるか?最後に映画館で見た映画はパトレイバー 2 the Movie。14年前。最近はテレビドラマの一時間すらまともに見ていられない。
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と、あらかじめここまでネガティブなイメージをもって見に行ったが、面白かった。身銭を切っても見る価値はあると思う。
一番最初は、中東の紛争地域らしきところから始まる。あぁ、きっとサイバラの旦那さんも、こんなふうに心が壊れていったのだろう。
次は、領空侵犯機に対する空自のスクランブル。このあたりはエリア88、いやファントム無頼を思い出す。っていうか、あれは F15?まだ現役なの?
その後は北アルプス、東京の同時進行で物語が進み、2時間11分を飽きさせない。控えめなお笑い、浪花節、泣かせどころもきっちりある。極端なスーパーマンは出てこないし、ロマンスの要素をバッサリ落としたのは大正解。
それにしてもあの総理大臣は格好良かった。安倍さんではとても無理。
あ、あと、あの編集長は公安の[スパイ|草|狗]なんじゃなかろうか?普通、あんなに取材費は出せないだろう?
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小説だと細かいところで粗が目立つんだろうが、映画だと細かいところは出てこないのであまり気にならない。あえて言えば、
・訓練に実弾を持っていく必要はないだろう
・アメリカ軍が特殊部隊を準備するのに五日もかかるかね?
・ステルス爆撃機の機内で無線が通じなかったら外にでてください
・敵の工作員がワラワラと湧いてくるのに、自衛隊員がいけないというのはあんまりじゃありませんか?
更にいえば大沢たかおと玉木宏は線が細くて山男には見えない。といって宇梶剛士とヒロミじゃスポンサーがつかないか。
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オイラも10年前はずいぶん小説を読んでたんだなぁ。
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